施設概要
ニッケコルトンプラザは、日本毛織がかつて運営していた中山工場の跡地に建設され、その運営を同社のコルトンプラザ事業部が引き継いでいます。施設の敷地面積は142,200平方メートル、延床面積は127,000平方メートル、商業施設面積は55,290平方メートルにも及びます。また、駐車場には約2,500台の自動車が駐車可能で、アクセスも非常に便利です。
歴史
工場跡地からショッピングセンターへ
1920年に開業した日本毛織中山工場は1982年まで操業していました。工場の閉鎖後、その広大な跡地に大型ショッピングセンターを建設する計画が持ち上がりましたが、テナントの選定には時間がかかり、最終的にはダイエーとプランタンが核店舗として決定されました。当初の計画は店舗面積72,700平方メートル、駐車場2,000台、駐輪場2,000台を併設する大規模なショッピングセンターでしたが、地域の商店会からの反発により計画が縮小されました。
地域との対立と妥協
地元の商店会との交渉は難航し、施設の規模やデザインに関する意見が飛び交いました。日本毛織側は当初の計画を縮小し、ダイエーも規模の見直しを余儀なくされました。こうした折衝を経て、ようやく1986年に「ニッケコルトンプラザ」として正式な計画が進められ、1988年の開業に至りました。
開業後の反響
開業当初、ニッケコルトンプラザは関東地方において最大規模のショッピングセンターの一つとして注目を集め、視察団が多数訪れるほどの反響を呼びました。オープン当初は、核店舗であるプランタンと専門店街の年間売上が共に100億円を超え、非常に好調なスタートを切りました。その後、1996年にプランタンが撤退し、現在のダイエーに転換されました。2015年以降、ダイエーの新業態「フードスタイルストア」の試験店舗としても展開されました。
フロア構成
ニッケコルトンプラザはその広大な敷地を活かし、大きくセンターモール、ウエストモール、イーストモールの3つのブロックに分かれています。各モールごとに特色があり、多彩なショップや施設が揃っています。また、施設内の駐車場は赤、黄、緑の3つに分かれ、それぞれのモールへのアクセスが容易です。
主なショップと施設
- センターモール: ダイエーいちかわコルトンプラザ店、ニトリ、ノジマ、コナミスポーツクラブ、市川ロフト、有隣堂など
- ウエストモール: TOHOシネマズ、GUなど
- イーストモール: トイザらス-ベビーザらス、ユニクロ、ABCマート、MUJIなど
特にセンターモール内のダイエーいちかわコルトンプラザ店は、地域住民にとって欠かせない存在であり、2014年に大幅リニューアルを行い、より多様な商品を提供するフードスタイルストアとして進化しました。
ニッケ鎮守の杜とおりひめ神社
ニッケコルトンプラザの南側には「ニッケ鎮守の杜」と呼ばれるエリアが広がっており、ここには「おりひめ神社」と「手仕事の庭」があります。おりひめ神社は昭和初期に設立され、天照大神が奉られています。現存する社殿は1936年に建設され、1971年に屋根が茅葺きから銅板葺きに改修されました。
手仕事の庭
手仕事の庭は、繊維や染色に使われる植物を育てる場として2003年に開墾が始まりました。トロロアオイや藍、ベニバナなどが栽培されており、ここで収穫された植物は地域の子供たちを対象としたワークショップで使用されるなど、教育的な役割も果たしています。手仕事の庭は、地域のクラフト作家たちが集まる場としても知られ、毎年10月には野外クラフト展「工房からの風」が開催されます。
シネマコンプレックス
ウエストモールの3階には、TOHOシネマズ市川コルトンプラザがあり、1999年に「ヴァージンシネマズ市川コルトンプラザ」として開館しました。現在では9つのスクリーンを持ち、映画鑑賞に訪れる多くの客を迎え入れています。
イベントとアクセス
コルトン盆踊り
ニッケコルトンプラザでは毎年8月に「コルトン盆踊り」が開催され、地域住民に愛される夏の風物詩となっています。新型コロナウイルスの影響で2020年と2021年は中止されましたが、2022年には代替イベントとして「コルトン夏祭り」が行われました。
アクセス
ニッケコルトンプラザへは、本八幡駅からの無料シャトルバスが運行されています。また、市川市コミュニティバスの南部ルートと北東部ルートも近隣の千葉県立現代産業科学館に乗り入れており、公共交通機関でのアクセスも非常に便利です。