概要
市原ぞうの国の成り立ちと規模
市原ぞうの国は、1989年に「山小川ファーム動物クラブ」として開園しました。その後、名称を現在の「市原ぞうの国」に変更し、日本動物園水族館協会にも加盟しています。敷地面積は約3.5ヘクタールに及び、千葉県市原市山小川937番地に位置しています。
動物との触れ合いを重視した展示
園内では、アジアゾウやアフリカゾウを中心に多くの動物が展示されています。動物たちと身近に接することができる工夫がされており、希少な動物とも直接触れ合うことができる点が魅力です。現在では、約70種類、350頭羽の動物が飼育されており、来園者は多種多様な動物たちとの交流を楽しむことができます。
沿革
設立から現在に至るまでの歴史
市原ぞうの国は1989年4月28日に「湘南動物プロダクション」を母体とした「山小川ファーム動物クラブ」として開園しました。1996年には現在の「市原ぞうの国」に改称され、その後も進化を続けてきました。以下は主要な出来事の年表です:
- 1989年:「山小川ファーム動物クラブ」として開園
- 1996年:「市原ぞうの国」に改称
- 1998年:有限会社湘南動物プロダクションを有限会社哲夢に改称
- 2005年:千葉県勝浦市に「勝浦ぞうの楽園」を開設
- 2011年:「Sayuri World」と「PENSION OWL」を一次開園
- 2021年:「アニマルワンダーリゾウト」としてリニューアルオープン
展示
ゾウ
市原ぞうの国では、日本国内最多の10頭のゾウが飼育されています。特に「ぞうさんのパフォーマンスタイム」では、ゾウがパフォーマンスを披露するほか、ゾウの背中に乗れる「ぞうさんライド」や、ゾウの鼻にぶら下がる「ぞうさんリフト」が名物となっています。これらの体験は、タイから来日した熟練のゾウ使いによって支えられています。
「象のものしり館」での知識普及活動
園内には「象のものしり館」という施設があり、日本におけるゾウの飼育状況や生態について学べる展示が充実しています。ゾウに関する情報を提供することで、来園者の動物への理解を深めることを目指しています。
その他の飼育動物
市原ぞうの国では、ゾウ以外にも多くの動物が飼育されています。以下はその一部です:
- カバ、ラマ、オオカンガルー、ニホンザル、フサオマキザル
- ケープペンギン、チンパンジー、レッサーパンダ、アライグマ
- ビントロング、イリエワニ、マーラ、カピバラ、エミュー
- モモイロペリカン、ヨーロッパフラミンゴ、インドクジャク
- アンデスコンドル、グリーンイグアナ、ケヅメリクガメ
- トナカイ、タヌキなど
エピソード
市原ぞうの国には、『オレたちひょうきん族』に出演していた「牛の吉田君」の墓があることでも知られています。また、園のチンパンジー「スマイル」は、熊本県の阿蘇カドリー・ドミニオンに住む「パンくん」の異母兄弟であり、パンくんの娘プリンちゃんにとっては叔父にあたる関係です。
サユリワールド
サユリワールドは市原ぞうの国のサテライトパークとして、動物とのふれあいを重視した展示が特徴です。柵のない状態でキリンやカンガルーと至近距離でふれあうことができ、特に「キリンさんとブランチ」というキリンと一緒に食事ができる体験が人気を集めています。市原ぞうの国から徒歩5分の距離にあり、セット入場券も提供されています。無料のシャトルバスも運行しており、アクセスも便利です。
ペンションOWL
サユリワールドに併設されている宿泊施設「PENSION OWL」は会員向けのペンションで、部屋からキリンの姿を眺めることができます。「サユリワールド」や「市原ぞうの国」での動物とのふれあいを楽しむ旅行者に人気の宿泊施設です。
勝浦ぞうの楽園
勝浦ぞうの楽園(かつうらぞうのらくえん)は、千葉県勝浦市に位置する会員制の動物園で、13ヘクタールの広大な自然の山野に囲まれたゾウの養老エリアです。ここではゾウに騎乗し、ゾウ使いと共に山野を散策する「エレファントトレッキング」が楽しめますが、現在は休園中です。
アクセス
鉄道でのアクセス
小湊鉄道の高滝駅からは、無料送迎バスが運行しており、所要時間は約10分です。
高速バスでのアクセス
市原鶴舞バスターミナルからも無料送迎バスが出ており、アクセスが便利です。
自動車でのアクセス
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の市原鶴舞ICから県道168号線を経由して高滝方面へ約2キロメートル、もしくは館山自動車道の市原ICから国道297号線を利用して勝浦方面へ約25キロメートル進むとアクセスできます。