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千葉市立 郷土博物館

(ちば しりつ きょうど はくぶつかん)

千葉市の礎を築いた「千葉氏」ゆかりの地である猪鼻(いのはな)城跡に建てられている「千葉市立郷土博物館」は、千葉市および千葉氏に関する常設展示や企画展示を行っている博物館です。この博物館の建物は、天守出現以前の中世城郭の姿を模した模擬天守であり、その壮大な構造は訪れる人々に強い印象を与えます。

桜祭り期間中にはライトアップが施され、幻想的な風景を楽しめます。館内には千葉の歴史に関する豊富な資料が展示され、千葉の町の礎を築いた千葉氏や、地域の発展の過程を学ぶことができます。

千葉県の歴史を感じる「亥鼻城」

亥鼻城(いのはなじょう)は、千葉県千葉市中央区にあった歴史ある日本の城で、通称「千葉城」とも呼ばれています。亥鼻城はかつて下総国(現在の千葉市周辺)を治めた千葉氏の拠点として知られており、現在は亥鼻公園として整備されています。土塁や堀切などが残されており、その遺構は千葉市の文化財にも指定されています。

館内の構造と展示内容

千葉市立郷土博物館は、5階建ての構造で、展示エリアの合計延床面積は約2416平方メートルを誇ります。

1階:多目的展示エリアと講義室

1階は、広々とした講義室と展示室が配置され、さまざまな展示やイベントが開催されています。展示室には千葉市の歴史や千葉氏に関する基本的な展示がなされており、地元の歴史をわかりやすく学ぶことができます。

2階:千葉氏の発展と中世の千葉

2階では、千葉氏の歴史や中世の千葉について詳しい展示が行われています。千葉氏が地域をどのように統治し、発展させていったのか、数多くの史料や模型を通じて学ぶことができます。また、事務室も併設されており、来館者の問い合わせに対応することができます。

3階:千葉氏の衰退と地域の変遷

3階の展示では、千葉氏が徐々に衰退していく様子や、地域の変遷について詳述されています。また、倉庫も併設されており、展示されていない資料も適切に保管されています。

4階:近代・現代の千葉

4階では、千葉の近代から現代にかけての歴史についての展示が行われています。元々はプラネタリウム室であったスペースが改装され、現代の千葉市に至るまでの発展の様子が展示されています。

5階:展望室からの絶景

最上階の5階には展望室があり、市街地や千葉港を一望することができます。晴れた日には富士山まで望むことができるこの展望室は、多くの来館者が訪れる人気のスポットです。

茶室と庭園のある茶店

博物館には、甘味を楽しめる茶室や庭園のある茶店も隣接しており、ゆったりとした時間を過ごすことができます。観光の合間に、千葉の歴史とともに和の雰囲気を満喫してみてはいかがでしょうか。

桜の名所としての猪鼻公園

亥鼻城が位置する「猪鼻公園」は、桜の名所としても有名です。春には「千葉城さくら祭り」が開催され、美しい桜が満開を迎える公園内で、お花見を楽しむことができます。歴史ある亥鼻城跡と桜の景観が織りなす風情ある風景は、多くの観光客を魅了しています。

千葉市立郷土博物館の沿革

千葉市立郷土博物館の歴史は1966年に始まりました。以降、さまざまな改修や再整備が行われ、現在も多くの観光客が訪れる人気のスポットです。

博物館の建設と再整備

1966年に本館の着工が開始され、翌年には竣工し、「千葉市郷土館」として開館しました。その後、千葉市文化課の設置や社会教育課への移管などを経て、1983年に「千葉市立郷土博物館」と名称を改め、歴史・民俗系の博物館として発展しました。また、2000年には耐震改修工事が行われ、2001年にリニューアルオープンを果たしました。

2026年に向けたリニューアル計画

千葉開府900年を迎える2026年に向け、2024年9月30日から2025年10月末までの予定で博物館のリニューアル工事が行われる予定です。この工事を通じて、より多くの人々に千葉の歴史と文化を体感してもらうための新しい展示や設備の整備が進められています。

アクセス情報と交通手段

千葉市立郷土博物館へのアクセスは、鉄道、バス、自動車とさまざまな手段が利用可能です。公共交通機関を使って気軽に訪れることができ、地元住民や観光客にとっても便利な立地にあります。

鉄道でのアクセス

千葉都市モノレール「県庁前駅」から徒歩約5分、またはJR東日本「本千葉駅」から徒歩約10分と、最寄り駅からも徒歩圏内です。鉄道利用者にとってもアクセスしやすい立地となっています。

バスでのアクセス

京成バスおよびちばシティバスが複数のルートで運行されており、「千葉駅」から「郷土博物館」方面への便が充実しています。平日限定のルートや早朝・夜間便なども用意されており、さまざまなニーズに対応しています。

自動車でのアクセスと駐車場

車で訪れる場合は、首都高速小松川線および京葉道路の「松ヶ丘インターチェンジ」が便利です。また、博物館の駐車場は25台のスペースがあり、無料で利用できるため、家族連れや遠方からの来館者にとっても利用しやすくなっています。

まとめ

千葉市立郷土博物館(亥鼻城)は、千葉の歴史を深く学び、体感できる貴重なスポットです。特に千葉氏の居城跡という歴史的背景を持ち、展示や展望を通して千葉の文化や自然を楽しむことができます。さらに、春には桜が咲き誇り「千葉城さくら祭り」での花見も人気です。千葉市の歴史的な礎を築いた地として、地元の人々や観光客に愛され続ける名所です。

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名称
千葉市立 郷土博物館
(ちば しりつ きょうど はくぶつかん)

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