千葉県立美術館の概要
千葉県立美術館は1968年に県立博物館設置構想がまとまり、その後1973年に開館準備が始まりました。1974年3月に展示棟が竣工し、同年10月23日に開館しました。その後も管理棟や県民アトリエ棟の増築が進み、現在では耐震工事を経て、県民に開かれた文化施設として活動を続けています。
主な収蔵品の特徴と収集方針
本美術館は、近現代の千葉県ゆかりの美術家の作品や、日本および海外の美術家の作品を中心に収集しています。特に「みる・かたる・つくる」を活動の基本方針とし、地域の美術・文化を後世に伝えることを使命としています。
文化活動の柱
千葉県立美術館では以下の活動を行っています。
- 調査・研究:新たな美術資料の発見と価値を見出し、千葉県の美術・文化に関する資料の収集・保存に努めています。
- 知的資産の蓄積と情報発信:県民に対し、美術の振興と発展に寄与するための情報発信を行っています。
- 生涯学習の提供:体験を重視した学習の機会を提供し、美術を愛する人材を育成しています。
- 地域づくりの支援:美術を通じて地域の文化振興や地域おこしを支援しています。
展示内容と収蔵作品
千葉県立美術館には、近現代の日本や千葉県ゆかりの美術作品が豊富に収蔵されています。代表的な収蔵作品は以下のとおりです。
洋画作品
近代日本洋画の先駆者・浅井忠の「藁屋根」や「漁婦」が展示されており、浅井忠の功績を称えて「浅井忠記念賞展」も定期的に開催されています。
- 浅井忠:「藁屋根」「漁婦」
- 高村光太郎:「手」「裸婦坐像」
- ミレー:「垣根に沿って草を食む羊」
- ルノワール:「少女像」
日本画作品
千葉市出身の石井林響や東山魁夷の作品なども収蔵され、千葉県ゆかりの美術家の重要作品が多く展示されています。
- 石井林響:「木華開耶姫」
- 東山魁夷:「春雪」「門」「秋深」
- 浜口陽三:「パリの屋根」
その他の代表作
- フォンタネージ:「十月、牧場の夕べ」「牛を追う農婦」
- ルノワール:「少女像」
アクセスと周辺観光地
千葉県立美術館へのアクセスは公共交通機関や車を利用できます。また、近隣には千葉ポートパークや千葉ポートタワーもあり、観光の際に訪れるのもおすすめです。
徒歩
JR京葉線および千葉都市モノレール「千葉みなと駅」から徒歩10分です。
車
- 東京方面から:東関東自動車道『湾岸習志野』I.Cから約20分
- 成田方面から:京葉道路『穴川』I.Cから約20分
- 東金方面から:千葉東金道路『千葉東』I.Cから約20分
- 館山方面から:京葉道路『松ケ丘』I.Cから約20分
駐車場:無料駐車場78台(うち2台は身体障害者用)が利用可能です。
美術館内の施設
千葉県立美術館には以下の施設も併設されています。
- 情報資料室
- カフェレストラン
- ミュージアムショップ
千葉県立美術館は地域の文化振興に貢献し、多くの人々に美術や文化への関心を深める場を提供しています。観光や学習の機会として訪れることで、日本と千葉の美術文化をより深く知ることができるでしょう。