運営の歴史と転換
養鶏事業から鉄道保存施設へ
ポッポの丘の運営元は2019年に発生した台風15号の被害を受け、養鶏事業を終了しました。その後は地元の協力養鶏場で生産された卵を販売する形に事業を転換。これに伴い、施設運営をさらに観光や鉄道保存活動に特化させる形となりました。
展示車両の増加と再配置
2020年には長野電鉄モハ1003形などが新たに搬入され、車両配置が横並びに変更されました。また、国鉄クモニ83や国鉄103系などの車両も追加され、展示内容がさらに多様化しています。
入場料と駐車料金の導入
2023年11月からは施設運営のために中学生以上を対象とした入場料(500円)が導入されました。なお、駐車料金には1人分の入場料が含まれています。
施設の特徴
自由に見学・体験できる展示車両
ポッポの丘では、一部の展示車両に自由に入ることができます。また、貨車移動機による車掌車体験乗車も可能です。一時中断された時期もありましたが、現在は復活しており、ヨ8000形車掌車を使用した運行が行われています。
ブルートレイン「日本海」に使用されていた国鉄24系客車も展示されており、車内放送装置や室内灯が稼働する状態で保存されています。懐かしい車内放送を体験できる点も魅力です。
軽食や鉄道関連グッズの販売
園内では「カフェTKG」で卵かけご飯やカレー、ソフトクリームなどが楽しめます。また、直売所では地元農産物や鉄道グッズ、さらには銚子電鉄の名物「ぬれ煎餅」なども販売されています。食事は指定された車両や広場でのみ可能となっており、他の車両での飲食は禁止されています。
珍しい保存車両の数々
ポッポの丘には、国鉄時代の貴重な車両や私鉄の歴史的な車両が数多く保存されています。一例として、国鉄583系電車の食堂車「サシ581-31」は、クラウドファンディングによる支援を受けて解体を免れました。この車両は今後修繕が進められる予定です。
アクセス情報
鉄道を利用する場合
最寄り駅は、いすみ鉄道の上総中川駅(徒歩30分)または大多喜駅(タクシーで約10分)。レンタサイクルも利用可能で、大多喜駅から約20分程度です。
車でのアクセス
圏央道市原鶴舞ICから国道297号や国道465号を経由して約25分。駐車料金がかかりますが、入場料が含まれています。
まとめ
ポッポの丘は、鉄道ファンだけでなく、家族連れや観光客にも楽しめるユニークな施設です。保存された車両を通じて日本の鉄道史に触れるとともに、地元農産物や軽食を味わうことができます。千葉県を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。