歴史
本行寺は、暦応2年(1339年)に日続(にちぞく)が真言宗から日蓮宗に改宗して創建されました。その後、享保8年(1723年)には大田区の池上本門寺から立正大師日蓮の御歯骨が分与され、寺院に奉安されました。
釈迦堂の歴史と特徴
本行寺の釈迦堂は、重層方形造の三間堂で、勝浦市の指定文化財に登録されています。上層には禅宗様の建築様式が取り入れられており、釈迦如来像と日蓮の御歯骨が祀られています。この建築様式は、日蓮上人の御歯骨を奉安するために特別に設計されたもので、舎利塔としての意も含んでいると考えられています。
建物は桟瓦葺で、棟上に擬宝珠(ぎぼし)が設置されています。唐様式の要素も加味されており、美しさと荘厳さを兼ね備えた寺院建築となっています。
文化財
本行寺釈迦堂
釈迦堂は勝浦市指定文化財に登録されています。重層建築の釈迦堂は千葉県内でも珍しく、その独自性と美しさが高く評価されています。
松尾芭蕉の句碑
境内には松尾芭蕉の句碑があり、文化的な価値も高い寺院です。歴史ある建築物と共に、俳諧の世界を感じられるスポットとなっています。
周辺施設
遠見岬神社
本行寺の近くには遠見岬神社があります。この神社の社殿は嘉永2年(1849年)に造営されたもので、市指定文化財となっています。
交通アクセス
本行寺は、JR勝浦駅から徒歩15分の場所に位置しています。観光で訪れる際には、電車を利用すると便利です。
本行寺を訪れて
本行寺は、千葉県勝浦市の歴史と文化を感じることができる寺院です。釈迦堂や松尾芭蕉の句碑など見どころが多く、観光客にも地元の方にも親しまれています。歴史的建造物の美しさに触れながら、心静かに過ごせるひとときをお楽しみください。