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清水観音(清水寺)

(きよみず かんのん きよみずでら)

清水寺は、千葉県いすみ市岬町鴨根にある天台宗の寺院です。山号は音羽山で、本尊は千手観世音菩薩。坂東三十三観音の第32番札所として知られています。通称は清水観音と呼ばれ、多くの参拝者に親しまれています。

概要

清水寺は延暦年間(782年〜806年)に、伝教大師最澄が草庵を結び十一面観世音菩薩を安置したのが始まりとされています。その後、807年(大同2年)に円仁(慈覚大師)が千手観世音菩薩を刻み安置しました。この寺院は、京都の清水寺や兵庫県播州の清水寺とともに日本三大清水として称えられています。

境内には多くの伽藍が立ち並び、補陀落山(観音浄土)を彷彿とさせる美しい風景が広がっています。

伽藍の紹介

仁王門

平成5年に再建された仁王門は、阿形像と吽形像が参拝者を迎えます。

本堂

清水寺の本堂には秘仏である本尊・千手観世音菩薩が安置されています。現在の本堂は文化14年(1817年)に再建されたもので、昭和49年に銅板葺へと改修されました。

奥院堂

奥院堂には十一面観世音菩薩が祀られており、仮本堂として文化11年(1814年)に建立されました。

鐘楼堂

昼と夕方の2回、鐘の音が響き渡ります。除夜の鐘では多くの参拝者が鐘を撞きに訪れます。

四天門

文政5年(1822年)に建立された四天門は風神、雷神、持国天、増長天を祀り、参拝者を守ります。

文化財

清水寺には歴史的価値の高い文化財が多くあります。

木造十一面観音立像(県指定有形文化財)

鎌倉時代中期に作られたヒノキ材の寄木造で、当初は彩色や箔が施されていたと考えられます。

二十八部衆立像(市指定文化財)

鎌倉時代後期に作られた二十八部衆の像で、千手観音の眷属を表現しています。

芭蕉の句碑

文政9年(1826年)に建立された句碑には、松尾芭蕉が詠んだ名句「木枯らしに 岩吹き尖る 杉間哉」が刻まれています。

清水寺の特徴

千尋の池

「濁るとも千尋の底は澄みにけり」と詠まれる池で、一年を通じて水が涸れることがありません。

寺カフェ 千尋亭

境内にある寺カフェ「千尋亭」では、薬膳アドバイザーの店主が手がける心身に優しい料理を提供しています。深い森を眺めながら癒しのひとときを過ごせます。

納経所

納経所では御朱印やお守りが授与されており、音羽煎餅や仏手飴といった特産品も購入できます。

アクセス

所在地:千葉県いすみ市岬町鴨根1270

公共交通機関

JR外房線長者町駅下車後、徒歩約50分またはタクシーで約7分(バスは運行していません)。

車でのアクセス

普通車とマイクロバスは山上の駐車場、大型車は山下の参道入口にある駐車場を利用可能(いずれも無料)。

清水寺で心安らぐひとときを

千葉県いすみ市にある清水寺は、歴史と自然、そして文化が調和した魅力的な寺院です。歴史ある伽藍や文化財、四季折々の風景を楽しみながら、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

Information

名称
清水観音(清水寺)
(きよみず かんのん きよみずでら)

鴨川・勝浦

千葉県