白子神社の概要と歴史
創建の経緯
白子神社の創祀は、永承3年(1048年)にさかのぼります。この年、現在の白子町八斗に大己貴命を勧請し、奉祭が行われました。その後の大治元年(1126年)、白子町の里人が海岸で潮を汲んでいる際、沖より白い亀の上に白蛇がとぐろを巻いて乗ってくる姿を見つけました。里人が「もし神さまなら、この潮を汲む柄杓にお乗りください」と申し上げると、白蛇はゆっくりと柄杓に乗り始め、里人は神の霊感を感じて、この白蛇を神として祀ったと伝えられています。
白蛇伝説と白子神社の守護
白蛇は神の使いとされ、以来、白子神社では白蛇が大切に扱われています。しかし、その後、白子町では病気や災害が発生し、人々を苦しめました。そこで久安3年(1147年)、神社を現在の白子町関の南白亀台に移し、村の守護神として祀ることで、地域の平和と繁栄を守り続けてきました。
近代までの社号と歴史
江戸時代には宝永5年(1708年)に「正一位」の極位を授けられ、「白子大明神」の社号が賜りました。明治維新における近代社格制度の整備に伴い、「白子神社」へと社号が変わり、現在に至ります。
文化財と境内の見どころ
千葉県指定有形文化財 - 本殿
宝暦12年(1762年)に再建された現在の本殿は、平成28年に千葉県の有形文化財に指定されています。社殿の羽目板などには見事な彫刻が施されており、参拝者はその精緻な技術に魅了されます。また、昭和57年には随神像の矢大神が白子町の有形文化財に指定されました。
境内の神社と天然記念物
白子神社の境内には、八幡神社、面足神社、天照神社があり、各神社でそれぞれ異なる神が祀られています。境内の樹木群は白子町の天然記念物に指定され、古木が立ち並ぶ荘厳な雰囲気が漂っています。
撫で蛇様とご利益
拝殿前には「撫で蛇様」が鎮座しており、撫でることで願いが叶うとされています。参拝者は白蛇にちなんだこの石像に触れ、健康や幸運を祈願しています。
面足神社と天照神社 - 良縁を祈る神々
本殿の北西には、イケメンの神様として知られる面足(おもだる)神社と、女神様を祀る天照神社が鎮座しています。これらの神社は、良縁を求める参拝客から特に人気があります。
御朱印の収集
白子神社と境内の神社では、各社ごとの御朱印がいただけます。参拝の記念として御朱印帳に加えると良い思い出になるでしょう。
白子神社の年間行事
御田植祭 - 五穀豊穣を願う伝統行事
白子神社では、春祭の主要儀式として、御田植祭が行われます。五穀豊穣と産業隆昌を祈願するこの行事は、地域の重要な文化財とされています。
春祭当日には、午前に本殿での祭が行われ、午後から田植式典が始まります。神田に見立てた大太鼓を囲み、氏子総代人、神主、田耕人、早乙女、田植歌手、牛子たちが稲田の種まきから田植えまでの所作を古式ゆかしく演じます。この儀式は屋内で行われる珍しい予祝神事であり、地域の伝統文化として無形民俗文化財に指定されています。
白子神社へのアクセス
公共交通機関でのアクセス
白子神社へは、JR東日本・外房線の本納駅より、小湊鉄道バスを利用して白子中央公民館前で下車し、徒歩8分でアクセス可能です。観光シーズンには多くの参拝客が訪れるため、アクセスも比較的便利です。
車でのアクセス
車で訪れる場合は、九十九里有料道路を利用することでアクセスが便利です。周辺には駐車場も完備されていますので、ドライブがてら訪れることもおすすめです。
白子町を訪れる際の楽しみ方
白子町には、白子神社のほかにも海水浴場や温泉、地元の特産品を使ったグルメなど、多くの楽しみがあります。白子神社で歴史に触れ、観光を楽しんだ後には、地元の食材を使った料理や、温泉でのリラックスタイムを満喫することができます。
千葉県白子町での旅が、皆様にとって素晴らしい思い出となりますように。ぜひ一度、白子神社と白子町の魅力を体感してください。