小川台古墳群は、千葉県山武郡横芝光町小川台に位置する古墳群です。九十九里浜中央部、栗山川中流東岸の舌状台地上に広がり、前方後円墳5基、円墳12基、方墳1基から構成されています。この古墳群は、地域の歴史や文化を深く感じさせる貴重な遺跡です。
小川台古墳群には大小さまざまな古墳が含まれています。中でも注目されるのは、以下の古墳です。
これらのうち、6号墳は古墳群最大で、見かけの墳丘長は42メートルですが、まだ発掘調査は行われていません。
小川台古墳群の発掘調査は1974年(昭和49年)に実施され、特に1号墳と5号墳から多くの貴重な遺物が発見されました。
1号墳の3基の埋葬施設から、以下の遺物が出土しました。
これらは当時の社会や技術の一端を知るうえで重要な資料となっています。
5号墳の後円部頂の木棺からは以下のような遺物が発見されました。
また、墳丘および周溝内からは円筒埴輪や人物埴輪、動物埴輪(馬形、鹿形、にわとり形、水鳥形)、家形埴輪など多様な形象埴輪が出土しています。
5号墳から出土した人物埴輪は、性別が確認されたもののうち男子9体、女子5体の計15点が含まれます。その中には以下のような形状が確認されています。
特に双脚像の台座を持たず、直接足を墳丘に接地させた造形は希少で、福島県泉崎村原山1号墳の「力士像」に似た例がわずかに確認されている程度です。これらの埴輪は2018年(平成30年)に横芝光町の有形文化財に指定されました。
小川台古墳群の造営時期は以下の通り推定されています。
特に4号墳は古墳時代終末期の方墳であることが明確です。これらの調査から、小川台古墳群は長期間にわたり造営されたと考えられます。
小川台古墳群は、地域の歴史と文化の重要な遺産です。出土品や埴輪の多様性は、当時の社会や技術、信仰を知るうえで非常に貴重な資料となっています。これらの遺跡を訪れることで、古代の生活や文化を深く感じることができるでしょう。
歴史に触れる旅を楽しみたい方は、ぜひ横芝光町の小川台古墳群を訪れてみてください。