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茂原市

(もばらし)

茂原市は、千葉県の東部に位置する都市で、千葉県東部(外房エリア)の交通、商業、産業の要所として発展しています。また、茂原市は「茂原商圏」の中心都市であり、地方拠点都市に指定されています。茂原市は自然豊かな環境や歴史的な名所が数多く存在する地域です。

名所・旧跡

橘樹神社

橘樹神社は、古代日本の英雄・日本武尊が東征の際、弟橘媛(おとたちばなひめ)が海神の怒りを鎮めるため東京湾に身を投げたとされる伝承に基づき、その墓標として橘の木が植えられた場所とされています。上総国の二宮であり、式内社(小社)として歴史的な価値も高い神社です。

藻原寺

1276年(建治2年)に創建された日蓮宗の古刹である藻原寺は、身延山久遠寺の流れを汲み、東身延とも呼ばれています。本堂や唐門の向排彫刻は茂原市指定の文化財です。藻原寺は元々真言宗の寺院として約1000年前に創建され、1470年頃に酒井公の支援により日蓮宗に改宗しました。境内には2種類の樹木が共存する神木も見どころの一つです。

鷲山寺

鷲山寺は法華宗本門流の四大本山の一つとして知られており、多くの参拝者が訪れる場所です。

茂原昇天教会

茂原昇天教会は、下見板コロニアル風の木造平屋建てで単廊式の礼拝堂が特徴です。国の登録有形文化財にも指定されており、歴史的な価値があります。

観光スポット

茂原公園

茂原公園には約2,650本の桜が植えられており、日本さくらの会が選定した「桜の名所100選」にも選ばれています。春になると見事な桜が咲き誇り、花見客で賑わいます。

レイクウッズガーデンひめはるの里

総面積16万平方メートルの広大な公園で、国の天然記念物である「鶴枝ヒメハルゼミ発生地」を擁しています。2020年12月30日に閉園しましたが、多くの人々に親しまれていたスポットです。

茂原牡丹園

1730年(享保年間)に建てられた茅葺の加藤家住宅母屋(2003年度登録有形文化財に登録)を中心に、5,000平方メートルの圃場に牡丹250種2,500株、芍薬130種500株が栽培されています。牡丹の見頃は5月上旬です。

服部農園あじさい屋敷

服部農園あじさい屋敷は6月1日から7月上旬まで開園され、色とりどりのあじさいが園内を彩ります。訪れる人々は季節の花を楽しむことができます。

茂原・八積湿原(尼ヶ台総合公園湿生植物園)

茂原市と長生郡長生村にまたがって存在する湿原です。現在ではその一部が尼ヶ台総合公園の湿生植物園に移植され、湿地植物を楽しめる場所として整備されています。

茂原ツインサーキット

茂原ツインサーキットは千葉県下最大級のサーキット場で、東コース(全長1124メートル)と西コース(全長700メートル)から構成されています。JAF公認のコースで、モータースポーツファンに人気です。

茂原カントリー倶楽部

ゴルフ愛好者に人気の茂原カントリー倶楽部は、緑豊かなコースでリラックスしてプレーを楽しむことができます。

玉川温泉

茂原市の温泉施設として人気の玉川温泉は、日帰り利用も可能で、旅の疲れを癒せる場所です。

祭事・催事

桜まつり(3月~4月)

春には茂原公園で「桜まつり」が開催され、美しい桜と共に多彩なイベントが行われます。

こいのぼりまつり(4月~5月)

茂原市の春を彩る「こいのぼりまつり」では、数多くのこいのぼりが空を泳ぎ、子供たちの成長を祝います。

花菖蒲まつり(6月)

茂原市では初夏に「花菖蒲まつり」が開かれ、美しい花菖蒲が咲き誇る庭園が訪れる人々を魅了します。

茂原七夕まつり(7月)

茂原七夕まつりは関東三大七夕祭りの一つに数えられ、七夕飾りが街を彩る大規模な祭りです。多くの観光客が訪れ、賑やかに開催されます。

菊花展・産業まつり(11月)

秋には「菊花展」と「産業まつり」が開催され、茂原市の特産品や工芸品が展示されるほか、美しい菊の展示も見どころです。

名物・名産

茂原市には地元の名産品として「くず餅」や「鯛ちょうちん」、そしてご当地ラーメンの「もばらーめん」があります。訪れた際にはぜひ味わってみてください。

都市の概要

茂原市は、1891年に山崎屋太田卯八郎によって発見された南関東ガス田を持ち、天然ガスの埋蔵量は約1,000億立方メートルに達します。これは、日本一の天然ガス生産量を誇る資源都市として、国内外に広く知られています。

交通の利便性

茂原市から東京駅までは特急列車で約1時間、成田空港や羽田空港へは圏央道経由で約1時間でアクセス可能です。また、茂原駅周辺には商店街や住宅地が広がり、多くの人々が集まる生活拠点となっています。

歴史と地理

茂原市の成り立ち

茂原の地名は、平安時代に貴族・藤原黒麻呂が開拓した荘園「藻原荘」に由来するとされ、湿地の多い地域であったことから「藻原」と呼ばれていましたが、江戸時代に「茂原」という表記に変更されました。

地理的な位置

茂原市は、千葉県のほぼ中央に位置しており、千葉市から約25キロメートルの距離にあります。また、九十九里平野と房総丘陵が広がり、標高は南東部の低地が8~9メートル、市街地が約11メートル、西部では20~100メートルほどで、最高地点は117.7メートルです。

気候

年間の平均気温は16℃程度で、年間降水量は約1,700ミリメートルです。夏季には特に気温が高く、2013年8月には千葉県内で2番目に高い39.9℃が観測されました。

経済

一次産業

茂原市では農業が盛んで、市北部や西部を中心に田畑が広がっています。主要な作物には米、ネギ(本納ネギ)、玉ねぎ(白子玉ねぎ)などがあり、農業は地域の重要な産業となっています。しかし、近年は高齢化や後継者不足が課題となっています。

天然ガス産業

茂原市は南関東ガス田に含まれており、天然ガスの掘削が行われています。かつては国内最大の天然ガス生産地であり、現在も千葉県全体で世界のヨウ素生産量の約40%を占めています。

工業の発展

第二次世界大戦後、茂原市では日立など大手メーカーが進出し、工業都市として発展しました。2000年代には一部の大手メーカーが撤退しましたが、近年は沢井製薬やジャパンディスプレイなどの企業誘致に成功し、再び工業都市としての地位を取り戻しています。

商業と観光

茂原市は千葉県東部の商業中心地としても知られており、茂原駅前や国道128号線沿いには商業施設が立ち並びます。駅前にはイオン茂原店(現在建て替え中)などの大型商業施設もあり、多くの買い物客で賑わっています。

地域の文化・施設

文化施設

茂原市立美術館や図書館、市民センターなどが市民に利用されています。また、長生の森公園や茂原市民体育館など、スポーツ施設も整備されており、多くの人が利用しています。

交通情報

鉄道路線

茂原市の主要な鉄道駅はJR東日本の外房線・茂原駅です。駅周辺には茂原市の観光名所へのアクセスが整備されています。

バス路線

茂原駅を中心に、小湊鉄道のバスや茂原市民バスが運行しており、周辺地域へのアクセスが可能です。羽田空港や横浜方面への高速バスも運行しており、観光やビジネスにも便利です。

道路

茂原市には高規格幹線道路として圏央道(首都圏中央連絡自動車道)が通り、茂原北インターチェンジ、茂原長柄スマートインターチェンジ、茂原長南インターチェンジが利用できます。その他、国道128号や409号が市内を通り、周辺地域へのアクセスがスムーズです。

茂原市は歴史と自然の豊かな観光地であり、季節ごとのイベントや地元の名産品も充実しています。ぜひ茂原市に足を運び、その魅力を体感してみてください。

Information

名称
茂原市
(もばらし)

九十九里・茂原

千葉県