祭神
鶴谷八幡宮の祭神は以下の3柱です。
- 品陀和気命(応神天皇)
- 帯中津彦命(仲哀天皇)
- 息長帯姫命(神功皇后)
創建と歴史の歩み
この神社の創建は平安時代初期に遡り、当初は南房総市府中に位置していました。鎌倉時代に総社信仰が衰えると、源氏の影響で八幡神信仰が高まり、現在地に遷座しました。中世には里見氏、江戸時代には徳川幕府から崇敬され、社殿の奉納や社領の寄進を受けています。
昭和51年(1976年)の本殿改修時には、創建1000年を迎え「鶴谷八幡宮」と改称されました。
見どころと文化財
境内の特徴
鶴谷八幡宮の境内には、壮麗な本殿や拝殿があり、その天井には後藤義光作の「百態の龍」の彫刻が施されています。また、長尾藩士の書家・小野鷲堂や幕末の詩人・加藤霞石の記念碑も見どころの一つです。
重要な文化財
- 鶴谷八幡神社本殿(館山市指定文化財、昭和42年指定)
- 百態の龍(彫刻、昭和49年指定)
- 筒粥神事(館山市無形民俗文化財、平成5年指定)
祭事
年間を通じて行われる祭事
- 歳旦祭(1月1日)
- 筒粥神事(1月15日)
- 節分祭(2月)
- 祈念祭(2月17日)
- 虫送り神事、大祓(6月30日)
- 風神祭(8月30日)
- 例大祭(9月14日、15日)
- 新嘗祭(11月23日)
- 大祓(12月31日)
例大祭「やわたんまち」
例大祭は1000年以上の伝統を誇る南房総地域を代表する祭りで、千葉県無形民俗文化財に指定されています。通称「やわたんまち」と呼ばれ、初日には南房総10社の神輿が参列し、翌日には山車や船が市内を巡ります。例祭の最後には、八幡宮の神輿が浜へ神幸し、放生会が行われます。
現地情報
所在地とアクセス
所在地:千葉県館山市八幡68
交通アクセス:
- JR内房線「館山駅」から北へ約1km
周辺の見どころ
神社周辺には、安房先賢偉人の顕彰碑や西南の役、日清・日露戦争の記念碑などが点在しており、歴史的な雰囲気を楽しむことができます。