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正福寺(笠上観音)

(しょうふくじ かさがみ かんのん)

正福寺は、千葉県袖ケ浦市に位置する真言宗智山派の寺院です。古来より「久保田の観音様」として地域の信仰を集め、特に笠上観音の名で広く知られています。

正福寺の概要

正福寺は、古くから癇の虫封じの儀式で知られる寺院です。毎年4月29日に行われるこの儀式には多くの参拝者が訪れ、地域の伝統行事として親しまれています。

歴史と由来

正福寺の詳細な由来については、寛政年間の火災で記録が失われているため不明です。しかし、1873年(明治6年)に旧笠上観音の堂宇が廃止された際、その本尊である聖観世音菩薩坐像が正福寺に移され、以後「笠上観音」として名を広めました。

明治時代に発行された「故郷姉崎町年中行事」では、「望陀郡久保田村笠上山観音春色」という題で、笠上観音の南画が描かれています。その絵には山上の本堂や山門が描写され、当時の賑わいを伝えています。

寺院の構造と境内

正福寺の入口から本堂、参道、鐘楼までの構造は、訪れる人々に静寂と敬意をもたらす造りとなっています。参道を歩けば、豊かな自然に囲まれた境内が広がり、心を落ち着けることができます。

所蔵品と文化財

聖観世音菩薩坐像

本尊である聖観世音菩薩坐像は、天平年間に行基によって彫刻されたと伝えられる貴重な仏像です。密教寺院である正福寺では通常は秘仏として安置されていますが、33年に一度の開帳の際には、特別にその姿を拝むことができます。

旧笠上観音からの所蔵品

正福寺の伝統行事

癇の虫封じの儀式

正福寺で最も有名な行事の一つが、毎年4月29日に行われる「癇の虫封じの儀式」です。この儀式には多くの親子が訪れ、子どもの健康や成長を祈願します。

アクセス情報

正福寺は、JR内房線「長浦駅」から徒歩15分の場所に位置しています。駅からのアクセスが良好で、地元の人々や観光客にとっても訪れやすい場所です。

正福寺を訪れる理由

正福寺は、歴史と文化、そして地域の信仰が融合した特別な場所です。秘仏である聖観世音菩薩坐像をはじめとする貴重な所蔵品や、癇の虫封じの伝統行事を通じて、訪れる人々に深い感動を与えます。また、境内の静けさや自然に触れることで、日々の喧騒を忘れることができるでしょう。

まとめ

千葉県袖ケ浦市にある正福寺は、笠上観音として地域に根付いた信仰と歴史を誇る寺院です。文化財や伝統行事を通じて、歴史的な価値や地域の文化に触れることができるこの寺院は、観光や参拝の目的地として大変魅力的な場所です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体感してください。

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名称
正福寺(笠上観音)
(しょうふくじ かさがみ かんのん)

木更津・君津

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