千葉県 » 木更津・君津

人見神社

(ひとみ じんじゃ)

人見神社は、千葉県君津市に鎮座する神社で、地域の人々に古くから崇敬されています。

概要

人見神社は、小糸川の河口近くにある人見山の頂上に位置し、東京湾を見渡す絶景の地にあります。この神社は、両総六妙見の一社として特に有名で、信仰の中心として歴史的な役割を果たしてきました。

祭神

人見神社には、以下の三柱の神々が祀られています:

由緒

奈良時代以前の起源

人見神社の起源については諸説があります。一説では、奈良時代以前、孝徳天皇の代に日向国から勧請されたとされています。また、「妙見隠し」と呼ばれる伝承も伝わっています。これは、近隣の大堀の地で太右衛門が草刈り中に妙見像を発見し、市右衛門と相談の上、人見山に祀ったというものです。

平忠常と妙見信仰

天慶3年(940年)、平忠常が上総介として着任した際、妙見信仰を上総・下総に広めたとされます。この背景には、忠常の祖父である平良文が東国で妙見菩薩を崇拝したことがあり、人見神社はその中心的存在でした。

源頼朝との関わり

源頼朝は、治承4年(1180年)の石橋山の戦いで敗北し、内房地域を舟で進軍する際に人見神社を訪れ、武運長久を祈願したと伝えられています。この逸話は、人見神社が武将たちの信仰を集めていた証といえます。

徳川家康と小笠原氏の保護

天正19年(1591年)には、徳川家康より良田五石の朱印が寄進されました。また、元禄4年(1691年)には君津地方の領主であった小笠原氏が大刀を献納し、以降も例祭への奉幣参拝を欠かさず行いました。寛政9年(1797年)には春日造の社殿が造営され、現在の姿に繋がっています。

明治時代の神仏分離

明治に入り、神仏分離の政策に伴い神社の名称は「人見神社」と改められ、妙見菩薩は観音堂に祀られることとなりました。

境内の見どころ

鳥居

境内に足を踏み入れると、歴史の重みを感じさせる鳥居が参拝者を迎えます。

観音堂

妙見菩薩が祀られている観音堂も、訪れる人々の心を静める場所です。

手水舎

手水舎では、清らかな水で身を清めてから参拝できます。

神社からの眺望

人見山の頂上からは、東京湾や周辺の自然が一望でき、その美しさは「ちば百景」の一つとしても選定されています。

例祭と行事

人見神社では、例祭日に特別な神事が行われます。

神馬奉納神事

例祭では、石段を駆け上がる神馬の姿が見られます。この神事では、神馬が拝殿に躍り込んだ後、神輿と共にお浜出の儀式へと向かいます。東回りが上手くいく年は、豊作が約束されると言い伝えられています。

交通アクセス

人見神社へのアクセスは以下の通りです:

まとめ

人見神社は、歴史的背景や自然の景観、伝統的な行事を通じて地域の文化を象徴する存在です。訪れる人々は、信仰の深さや日本の歴史の一端を感じることができるでしょう。千葉県君津市を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

Information

名称
人見神社
(ひとみ じんじゃ)

木更津・君津

千葉県