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千葉県立 房総のむら

(ちば けんりつ ぼうそう)

千葉県立房総のむらは、千葉県印旛郡栄町に位置する体験型博物館であり、敷地は栄町と成田市にまたがっています。江戸時代から明治時代の風景を再現したエリアや、古墳群が広がる歴史的な景観が魅力のスポットです。また、映画やドラマのロケ地としても有名で、歴史的建造物や文化財を実際に見学できる施設です。

ふるさとの技体験エリアと風土記の丘エリア

館内は、「ふるさとの技体験エリア」と「風土記の丘エリア」の2つに分かれています。前者では、江戸時代の商家や武家屋敷、農村の復元展示がされており、来場者は当時の生活を体感することができます。さまざまな伝統技術の実演や体験も行われており、武術や鍛冶屋の技術を学ぶことが可能です。

商家や武家屋敷の再現

ふるさとの技体験エリアでは、江戸時代後期から明治時代にかけての街並みを忠実に再現しており、これらの建物は時代劇の撮影にも使われています。特に、武家屋敷や商家の再現は圧巻で、当時の生活文化を直接感じ取ることができます。

風土記の丘エリア - 古墳群と歴史的建造物

一方、風土記の丘エリアは、龍角寺古墳群や岩屋古墳など、日本でも有数の古墳群が広がる丘陵地に位置し、国の史跡に指定されています。古代の墳墓が集まるこのエリアでは、復元された古墳や、歴史的建造物、資料館の見学が可能です。

龍角寺古墳群と復元古墳

風土記の丘エリアには、78基の古墳が存在し、その中でも竜角寺古墳群第101号古墳は復元され、公開されています。1991年には、古代と同じ製鉄方法による公開実験も行われ、考古学に関心がある方にとっては貴重な体験ができます。

旧学習院初等科正堂と御子神家住宅

また、歴史的建造物として、旧学習院初等科正堂や旧御子神家住宅なども移築されています。これらの建物は国の重要文化財に指定されており、当時の建築技術や生活様式が見事に保存されています。

体験できる伝統行事

房総のむらでは、年間を通してさまざまな伝統行事や郷土芸能が再現されます。ひな祭りや秋祭り、七夕、どんど焼きなど、地域に根付いた文化行事に触れることができ、無病息災や豊作祈願の行事にも参加できます。

伝統技術の体験

特に、「古代米」の炊飯や「かまど」での調理体験は、歴史を体感する貴重な機会です。さらに、伝統的な鍛冶屋の技術や工芸品の制作も体験でき、職人技に触れることができます。

房総風土記の丘

1976年に開設された房総風土記の丘は、千葉県内で唯一の考古学専門の博物館としてスタートしました。2004年には千葉県立房総のむらと統合され、現在は一体化した施設として運営されています。敷地内には、歴史的な遺構や建物が点在し、来場者は時代を遡る旅を楽しむことができます。

旧御子神家住宅

旧御子神家住宅は、千葉県南房総市にあった江戸時代中期の民家で、1973年に現在の房総のむらに移築されました。典型的な「直屋型」の民家として、当時の暮らしぶりを再現し、伝統的な建築様式の美しさが際立っています。

房総のむらの歴史

房総のむらの設立は1986年に遡ります。開館当初から、江戸時代の風景を再現したエリアの整備が進められ、1987年には佐倉藩の中級武士の武家屋敷が完成しました。さらに、1988年には商家エリアが拡大され、同年の7月には来館者数が30万人を突破しました。

100万人突破とさらなる発展

1992年には、房総のむらへの来館者が100万人を超え、安房地方の農家が復元されました。以後も、さまざまな施設や展示の充実が図られ、古代の生活様式や文化に触れられる場として、多くの人々に愛されています。

利用情報

房総のむらの開館時間は午前9時から午後4時30分までで、毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、および臨時休館日があります。

料金

常設展の入館料は一般300円、高・大学生150円となっており、中学生以下や65歳以上の方、障害者手帳をお持ちの方は無料です。企画展は別途料金がかかりますが、風土記の丘エリアや文化財建造物の見学は無料で楽しめます。

アクセス

公共交通機関でのアクセス

JR東日本成田線の下総松崎駅から徒歩30分、または安食駅からバスで「房総のむら」バス停まで約8分、そこから徒歩8分の距離にあります。土曜休日には成田駅からの直通バスも運行されています。

車でのアクセス

車の場合、東関東自動車道成田インターチェンジから成田市街に入り、土屋交差点を栄方面に進むと到着します。館内には約300台分の無料駐車場が用意されています。

ロケ地としての活用

房総のむらは、その歴史的な街並みが再現されていることから、数々の映画やドラマのロケ地としても使用されています。NHKの大河ドラマ「新選組!」や、映画「蝉しぐれ」など、多くの作品がここで撮影されました。

近年のロケ実績

近年では、「逃走中」や「戦闘中」といったバラエティ番組のロケ地としても利用され、また、乃木坂46やAKB48のミュージックビデオ撮影にも使われています。映画やドラマの舞台を実際に歩くことができるため、ファンにとっても魅力的なスポットです。

まとめ

千葉県立房総のむらは、過去と現在が交差する体験型の博物館であり、訪れる人々に歴史と文化を直接体感できる貴重な場所です。伝統行事の再現や文化財の展示、さらに体験型のイベントを通じて、日本の歴史と地域文化を深く学べる施設です。次回の旅行では、ぜひ房総のむらを訪れ、千葉の歴史と文化に触れてみてください。

Information

名称
千葉県立 房総のむら
(ちば けんりつ ぼうそう)

成田・佐倉

千葉県