祭神について
日本武尊(やまとたけるのみこと)
松戸神社の主祭神は「日本武尊(やまとたけるのみこと)」です。日本武尊は古代日本の英雄的存在であり、多くの神社で祭られている神です。松戸神社では、彼の伝説や功績を称え、地域の守護神として崇拝されています。
松戸神社の歴史
創建と来歴
松戸神社は、1626年に神仏習合の影響を受けた神社として創建され、当初は「御嶽大権現」と称されていました。その後、時代の流れとともに「松戸神社」と改称され、地域の総鎮守としての役割を果たしてきました。
松戸という地名の由来
景行天皇の時代、武将の日本武尊が当地に陣営を設け、従将の吉備武彦や大伴武日と合流したことから、この地は「待つ郷(まつさと)」「待土(まつど)」と呼ばれるようになり、現在の「松戸」という地名が生まれたと伝えられています。
水戸徳川家との関わり
江戸時代、慶長14年(1609年)に水戸城が水戸徳川家に封ぜられ、水戸街道が整備されました。松戸宿が宿場町として栄え、松戸神社も水戸徳川家の篤い崇拝を受けることになります。徳川光圀(通称水戸黄門)が鷹狩に訪れた際に、大銀杏の御神木にまつわる伝承が生まれました。
松戸神社の再興と災難
1739年、松戸宿で大火が発生し、社殿や奉納品が焼失しました。しかし、1882年(明治15年)には社号が「松戸神社」と改められ、当時の有栖川宮幟仁親王から社号の書を賜りました。さらに、2006年には三笠宮崇仁親王が参拝し、高野槙を植樹したことも記されています。
宇宙飛行士との繋がり
2009年、松戸市出身の宇宙飛行士・山崎直子氏が宇宙飛行の安全祈願を松戸神社で行い、翌年にスペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗しました。その際、「四神お守り」を持参し、国際宇宙ステーションへ飛び立ちました。山崎氏は帰還後に「四神お守り」を松戸神社に返納し、凱旋パレードに参加しました。
祭礼と行事
主な祭礼
松戸神社では、年中様々な祭礼が執り行われています。以下に代表的な祭礼を紹介します。
水神社大祭
毎年6月15日に行われる「水神社大祭」は、地域の水神を祭る重要な行事です。この祭りでは、豊かな水と作物の恵みに感謝し、無病息災を祈ります。
秋葉神社大祭
6月30日には「秋葉神社大祭」が開催され、火難避けや家内安全を願う神事が行われます。
松戸神社大祭
毎年10月18日には「松戸神社大祭」が行われ、神輿や四神像が町内を巡行する大規模な行列が見どころです。2009年の大祭では、稚児行列や獅子頭を載せた山車など、総勢600名もの人々が参加しました。
神幸祭
10月18日が日曜日にあたる年には、特別な「神幸祭」が行われ、松戸市内を宮神輿を中心とした行列が練り歩きます。神輿に連なる四神像が特徴的で、町内外から多くの見物客が訪れます。神幸祭が行われない年でも、例祭前の週末には町会神輿が集まり、神社への宮入りが行われます。
松戸神社の施設
社殿と境内の施設
本殿
現在の本殿は、1626年(寛永3年)に建立されたもので、歴史的な価値が高く、地域の文化遺産として大切にされています。
境内社
境内には、秋葉神社、水神社、金毘羅社、三峰社、八幡社、松尾社、浅間社、庚申社、稲荷社、厳島社といった小さな社が多数点在しており、各々が独自の神を祀っています。
社務所、神輿庫、神楽殿
松戸神社の境内には、社務所や神輿庫、神楽殿などの施設も整備されており、神社運営や行事の際に利用されています。神楽殿では伝統的な舞が披露され、訪れる人々を魅了しています。
アクセス情報
交通手段
鉄道でのアクセス
JR東日本および新京成電鉄「松戸駅」の西口から徒歩7分ほどで松戸神社に到着します。駅からのアクセスも便利で、観光ついでに立ち寄るには最適な立地です。
車でのアクセス
車での来訪の場合、東京外環自動車道の「松戸インターチェンジ」から約7分で到着します。ただし、正月期や祭礼時には境内駐車場は利用不可となりますので、公共交通機関の利用を推奨します。
バスでのアクセス
京成バスの「国分線」を利用し、「宮前町」で下車すると徒歩1分で到着します。松戸駅からバスを利用する場合も、アクセスは非常に良好です。
周辺情報
松戸神社周辺には、「坂川お散歩MAP」に記されている通り、松龍寺や松先稲荷など、訪れる価値のある観光スポットが点在しています。散策を楽しみながら、松戸市の歴史や文化を満喫することができます。